発達障害の評価は難しい!そもそもアセスメントって何なの?

発達検査・評価
パパ
パパ

発達障害の息子を療育中!
ちゃちゃパパです。

私は理学療法士なので、リハビリをする患者さんをアセスメント(評価)します。

でも自宅では、放課後等デイサービスで働く奥さんと一緒に、発達障害を抱える息子をアセスメントしています。

実際、リハビリの知識が役に立つこともありますが、発達障害の症状を捉える方が何倍も難しいと感じております。

そこで今日は、療育のアセスメントの難しさについて、理学療法士の立場から解説してみたいと思います。

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アセスメントについて

まずは、アセスメントという言葉の意味から確認していきましょうか。

言葉の意味

辞書ではこのような解説に…、

[アセスメント]
① 評価。査定。開発が環境に及ぼす影響の程度や範囲について、事前に予測・評価することなどにいう。 → 環境アセスメント ・製品アセスメント ・リスク ━ アセスメント ・テクノロジー ━ アセスメント
② 事前評価。ソーシャル ━ ワークにおける、クライエントに関する情報収集をいう語。

うん、なんのこっちゃ分からんと思います。

ここでは、評価という言葉が使われますね。

評価というのは、

 何が原因であるのか?

 どの方法が適切なのか?

このような分析を進めるために、様々な情報を集約して答えに近づく行為だと考えます。

その情報の1つに検査がありますが、評価と混同しないよう注意して下さいね。

検査とは違う

検査というのは、基準や正常値と照らし合わせ、正常なのか異常なのかを見極めるものです。

血液検査や視力検査がそうですよね。

発達検査や知能検査においては、複数の課題を被験者に行わせ、その結果を点数化するのが一般的です。

遠城寺式乳幼児分析的発達検査法、田中ビネー式知能検査なんかは、理学療法士の国家試験でも出題されるほど有名な発達検査になります。

要するに、一般的な基準と照らし合わせ、その基準よりも上なのか下なのかを知ること、これだけが検査の目的なんですね。

評価って何をするの?

評価は検査と違い、様々な状況や情報を勘案して判断していきます。

例えば居間でDVDを見よう、リモコンをポチっとしたけど映像が映らなかったとします。

「ん、DVDが映らない」

ここから評価が始まります。

皆さんなら、まずどうしますか?

もしDVDの電源が入っていなければ、リモコンの電池切れを疑いますよね。

リモコンの電池を新しいものに換え、再度チャレンジしたところ、今度はちゃんとDVDが映ってくれました。

この場合の評価は、

 原因:リモコンの電池切れ

 対応:新しい電池に交換

ということで、一件落着しますね。

しかし、リモコンもDVDデッキの電源も問題ない状態で、映像がTVに映し出されていない場合だったら、どのような確認をしますか?

デッキとTVをつなぐ、AVケーブルやHDMI端子が抜けていないか確認しますよね。

もしくは別のDVDを挿入して、ディスクに問題があるのか確認しますよね。

どこの部分が原因なのかを知るため、1つずつ考えられる部分を潰していく、これがアセスメントの進め方になります。

パパ
パパ

後はこの考え方を、人間の身体に当てはめて考えるだけですよ!

想像や感想は不要

評価には、絶対的なルールが1つあります。

それは検査やアセスメントにおいて、想像や予測、客観的な感想は排除して下さい。

 ~だと感じた

 ~のような印象がある

このような言葉は、評価では使いません。

実は息子が通っていた、放課後等デイサービスから頂いた個別支援計画の中に、それはヒドイ内容のものがありました。

評価欄には、

 人の気持ちに気付くのが苦手なようです

 お友達との遊びで楽しめない印象があります

このような内容ばかりが、ずら~っと記載されていました。

パパ
パパ

いや、その程度のことは、親の方がよく分かっているんだけどなぁ…。

それが困っているから、放課後等デイサービスに通わせているんですが、見たまんまのことを指摘されてもどうしようもありません。

まぁ、理学療法士・作業療法士の中にも、何年経っても評価ができない人は、残念ながら存在しています。

児童発達支援、放課後等デイサービスから渡される個別支援計画をチェックし、主観だらけの内容になっていないかチェックしましょう。

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発達の評価が難しい理由

発達に関するアセスメントでは、子供の行動や気持ちの変化を観察します。

でも、評価をする度に反応が変わるため、どんな変化があったのかが分かりづらいんです。

パパ
パパ

ちゃちゃ君、さっきとのと今のって、どっちがいい?

ちゃちゃ君
ちゃちゃ君

え、うん…。

パパ
パパ

いや、どっちが良かった?

ちゃちゃ君
ちゃちゃ君

さっき?さっきのって何が?

パパ
パパ

え…、ちょ…。

こんなやりとりは日常茶飯事です。

患者さんであれば、

 どっちが歩きやすかった?

 どっちが楽に寝ていられる?

こんな質問をしたとしても、大抵しっかりと回答が返ってきます。

でも、子供だとそうは行きませんよね。

このコミュニケーションの壁こそが、発達障害のアセスメントを難しくさせている、1番の要因だと感じております。

個人的に医療も療育も、どんなベテランであっても、サッと診てパッとアセスメントできるものではないと思っています。

アセスメントには時間が掛かります。

だから療育に関わる全ての人間に対し、両親が家出の出来事などを伝え、アセスメントに必要な情報を提供してあげましょう。

おわりに

さて、発達障害というものを、立体的に捉えることの難しさを解説してみました。

やはり個人ではなく、対象となる子供を取り巻く全ての人間で対応していくべきです。

親、学校、指導員が三位一体で取り組み、子供の発達に必要な情報を集めましょう!

しっかりとアセスメントできますように。

パパ
パパ

それでは Let’s 療育!